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ミシミシミシミシ…ッ
音がしたと思ったのとほぼ同時に
線路脇に生えていた一本の大木が、目の前に倒れてきた。。
スローモーションのようだった。
まさかの光景だから、すぐには目が離せない…
スローに感じながらも確実にこちらに倒れて来る木を見て、やっと我に返り、
窓に直撃した時には、
彼女の上に覆い被さっていた。
ガッシャーン!!
「キャーッ」
「ワーッ」
窓を突き破る破壊音と乗客の悲鳴。
咄嗟に彼女含めて左右の人を抑えつけ屈ませた状態で、自分も上からお辞儀する体勢になっていた。
幸い窓が半分閉まっていたのと、電車の窓ガラスの頑丈さに救われて、ガラスが自分も含めて誰にも致命的に刺さる事はなかった。
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