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「あぁ、はい!…痛い です。」
彼女は心配そうに
「どうしよ!?あの、これで縛った方がいいのかな? あっ、でももしバイ菌が入ったら…… バンドエイドならあるんですけど…っ」
ハンカチを握りしめながら、カバンを探ってバンドエイドを取り出した。
「…小さい…ですよね」
手の甲の傷は、深さはよく分からないが(怖くて確かめれないっっ) 5cm以上の長さの線が入っている…
殆ど絶望に近い顔の彼女。
彼女は悪くないのに、俺が勝手に庇っただけなのに、責任があるみたいにオロオロしている。
プチパニックを起こしかけの、周りが騒がしいこの状況で、
彼女を今まで以上に愛おしいと思っていた。
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