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揺れる車内でほぼ片足に重心を置いてるから、吊革は手離せない。
なので片手は吊革を持ったまま、体を反転させて彼女と入れ替わる。
少しだけ手と手が触れ合った。
ドキドキドキドキ
心臓が、痛い。
… 高揚感とともに。
今じゃないのか?
御礼をきっかけに、何か話すチャンスは?
今彼女は目の前に立っている。
俺の持ってた吊革を持って…
……汗…かいてなかったかな?
ひ~、湿ってるかもよ?その吊革っ。
もうその事で焦ったって遅いし、もう今さら関係ないが、両手から手汗がどっと出てきた…。
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