ヘタレ脱出?

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勇気を振り絞り、なんとか声にしたのは 「今朝、あれから大丈夫でした?」 という小文…。 すると少しびっくりした顔で、でもすぐ落ち着きを取り戻した様子で、 「はい。あれから倒れた木を退ける作業が一時間くらいかな?かかって、急ぐ人はタクシーとかバスとか乗るために電車降りて行きました。 私は、、、そのまま乗っていて、遅刻しちゃいました」 あえて遅刻したことを白状する彼女のハニカミ顔。 あーーっ、今の、写メりたい!! 「ごめんなさい!私より、あの…怪我大丈夫ですか?」 「あー、これは大丈夫大丈夫。包帯巻いて同情誘おう作戦っ」 おどけて言うと、彼女は笑った。 もっと笑って。 「それより……君は大丈夫だったのかなと思って。」 名前は知ってる。 が、知ってたらおかしい状況なので『君』なんて言ってしまった。 未だかつて『君』なんてスマート(?)な代名詞を使ったことないから、ちょっと照れる。 「私?えっ、全然何もっ。大丈夫ですよ?…助けてくださったから…」 あの場合俺のした行動は、結果的に自分以外には助けになっていなかったのだが… そう思っててくれたんだ。 嬉しいな。
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