63人が本棚に入れています
本棚に追加
「まさか木が倒れてくるピンポイントにいたなんてなぁ。運悪すぎですよね?」
「私は後ろからだったから全然気付きもしなかったんだけど…
結構古い木で、幹が腐ってたんですって。
本当私たち運悪いですねっ」
『私たち』
俺も含まれた言葉…っ
なんて素敵なんだっ『私たち』!
まだまだ話したいのに、無情にも降りる駅に到着してしまった。
「あ、ここで降りるんで…」
「さよなら。怪我、お大事に」
「!」
あ。バンドエイド…!
降りながら使わないまま持っていたバンドエイドを思い出し、返そうかと彼女を振り返ったが…
せっかく好意でくれたのに、返すと失礼になるかと思い至り、
何も言わずに歩き出した。
それに、彼女からもらった物が、団扇以外に増えたことも嬉しいし。
…マジで、ストーカーのような気持ち悪さか?もしかして…
恋愛においての、気持ちの基準が分からんっっっ
これは普通か?異常か?
最初のコメントを投稿しよう!