迷惑と困惑と

10/31
前へ
/286ページ
次へ
気分は善くなった。 …行くか? そう思い歩き出したと同時に、向こうから小百合ちゃんがやって来るのが見えた。 あとの二人は見当たらない。 「川島君っ、もう大丈夫なの?」 「あ~、本当にごめんね?格好悪いとこ見せちゃったなぁ」 基本的に、小百合ちゃんと話す時は営業バージョン。 告白された時や咄嗟の時には、本来の自分が出たこともあったけど。 例えば、彼女と話す時は、緊張して大抵おかしな感じになってるけどそれも含めて素の自分。 それはつまり 小百合ちゃんは恋愛対象ではなく、友達にもなりきっていない。 小百合ちゃんに対して宙ぶらりんな俺の気持ち。
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加