迷惑と困惑と

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久しぶりに目が合った。 …でもどうするよ? 席は遠い。 わざわざそこまで行くような仲ではないし。 会釈で終わる…? ……勿体ねぇ!! 意を決して腰を上げ、彼女の方に近付いていく。 ドクンドクンドクン… 心臓が痛いくらい鼓動する。 彼女は一人だった。 俺を凝視している。 ……怖がってる??? 『誰だっけ、この人?』 とか思っているかもっ。 だって俺は特に特徴のない、十人並みな容姿だから… 「あの、」 俺が喋りだすのとほぼ同時に 「こんにちは」 彼女は笑顔で挨拶してくれた。
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