迷惑と困惑と

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ダッシュダッシュダッシュ ゼーハー言いながら駅に着き、階段を二段跳びに降りていたら、いつもの電車が出発を知らせるベルを鳴らしていた。 間に合ってくれー! 階段を降りてすぐ近くの車両。 滑り込みする勢いで乗ろうとしたのに、 ドアの前に塞がっている人がいた。 杖をついたお婆ちゃん。 何が入っているのか、パンパンに詰まっていそうなキャリーバックを持っている。 ホームと電車の間には隙間があるし段差もある。 バックが重くて、なかなかうまく入れない様子だった。 一度ドアが閉まりかけ、かろうじて車内に入っていた杖に当たって反応したのか、また開いた。 てか車掌! 見えるだろ? 待ってあげろよ! 俺も勿論この電車に乗りたいし、ほぼ条件反射で、キャリーバックとお婆ちゃんを抱え込むように乗車していた。 「ありがとうございます~」 と、お礼を言うお婆ちゃんのシワシワの頬っぺたが、心なしかピンクになった気がした…
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