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「鉄男!」
梨香とかぶって声をかけてきたのは流だった。
二人きりより三人でいた方が、風当たり弱まるんじゃないか?
こすい考えが過る。
二人は一応挨拶を交わし、先に喋り出したのは…… 梨香。
「鉄男!!
大丈夫なの!?手は!」
第一声が怒鳴り声のようだったので、ついビクッとなったが、想像していた内容じゃなくて安堵した。
「あー、昨日ほんとごめんな?あれからちょっとでも乗れた?」
「乗れたなんてもんじゃっ。オレもさすがに途中ついて行けなくなって、最終的にカメラマンだったぜ…」
「だーって、楽しいんだもん!」
その後も遊園地満喫話を無邪気に言う梨香からは、小百合ちゃんの気持ちがどうなのかは読み取る事が出来ない。
てことは、変わらず…?
「あ!そうそう、鉄男!小百合がメアド教えて欲しいみたいだよ?小百合のは私が送信するから、鉄男からメールいれたげて?」
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