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あれから、何故か会わなくなってしまった。
帰りは勿論、朝いつも決まった時間に同じ車両に乗っても姿が見えない。
避けられてる…?
いやいやいや、“避けられる ”ほど、関わりは持っていない。
というか意識されるような印象すら与えていないと思う。
『誰?あなた?居ましたっけ?』 みたいな。
…そんな考えに至って、避けられる方がマシだーっっとは思わないけど、、
存在を知られていないであろう確率が高いと予想される事実には、正直に凹む。
彼女が居ない車内で。
短期間のうちに当たり前のようになっていた、緊張と、共存するそれとはまた違った胸の高鳴りを今日は感じなくて…
車窓に目を向け過ぎ行く景色を見て、寂しい気持ちを慰めた。
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