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「今日も練習あるの?お弁当ないから適当に買ってね」
母ちゃんが朝飯をテーブルに並べながら言ってきた。
父ちゃんはすでに会社に行っていて、俺だけのご飯が並べられる。
まだ起ききれてない頭でぼーっとしながら、椅子に座る。
朝から大盛!! …という普段ならペロリとたいらげる量なのに、何故か今日は残してしまった。
体調が悪いわけではなく、やはり昨日の失態と、もう1ヶ月近く会えなくなるんだという寂しさ。
好きでいてられるのか?という、謎の不安も。
「…行ってきます」
朝からギラギラと太陽が照りつける中、お決まりの道順で駅へと向かい、電車に乗り込む。
授業メインの日は(まぁ普通それが学校という所だが)ギリギリまで寝て駅までダッシュというパターンだが、部活だけなんかの日は何故か時間に余裕を持って家を出れる。
気分的なものなのか。
昨日の自分を思い出すと、気持ちに余裕なんて欠片もないのだが…
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