更に十年って…

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(俺に気付くって事は、それなりの実力を持っているんだな…) 少年に認識された事によって、周りの生徒達がシグマの存在に気付き始めた。 「へぇ、そうか… あんた、いい目を持ってるな…」 シグマの言った言葉に少年は一瞬、眉を潜ませ表情を曇らせたが、すぐに元のニヒルな笑みに戻し、シグマの隣の席に座った。 「で、さっきのはなんなんだよ?」 「話すつもりはない。」 「ケチだな。 少しくらいいいじゃいか。」 「悪用されてらも困るしな。 それより、俺はシグマ。 あんたの名前は?」 「俺か? 俺の名前はアルヴィン・マークスフェルトだ。 アルって呼んでくれ。」 「よろしく。 それで、まだ何か用があるのか?」 「いや、別に用とかはないんだけど… そうだ、入学式で弟の話をしてた人、美人な上にかなりの魔力を持ってたな。」 (姉さんの事か…) 「それが、どうしたんだよ?」 「いやいや、お前、あんな近くで、純粋で強大な魔力を直に受けてるんだぞ? よく無事だったなと思って…」 (それは、慣れてるからな。) 「難しい事じゃない。 強大な魔力を真っ向から受けないで、受け流す形を取れば苦しくないんだ。」 「へぇ、そうだったのか…」 「まぁ、俺は魔法が使えないから、そんな技術意味がないけどな。」 シグマは別に必要ないので、魔力を封印しています。
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