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(俺に気付くって事は、それなりの実力を持っているんだな…)
少年に認識された事によって、周りの生徒達がシグマの存在に気付き始めた。
「へぇ、そうか…
あんた、いい目を持ってるな…」
シグマの言った言葉に少年は一瞬、眉を潜ませ表情を曇らせたが、すぐに元のニヒルな笑みに戻し、シグマの隣の席に座った。
「で、さっきのはなんなんだよ?」
「話すつもりはない。」
「ケチだな。
少しくらいいいじゃいか。」
「悪用されてらも困るしな。
それより、俺はシグマ。
あんたの名前は?」
「俺か?
俺の名前はアルヴィン・マークスフェルトだ。
アルって呼んでくれ。」
「よろしく。
それで、まだ何か用があるのか?」
「いや、別に用とかはないんだけど…
そうだ、入学式で弟の話をしてた人、美人な上にかなりの魔力を持ってたな。」
(姉さんの事か…)
「それが、どうしたんだよ?」
「いやいや、お前、あんな近くで、純粋で強大な魔力を直に受けてるんだぞ?
よく無事だったなと思って…」
(それは、慣れてるからな。)
「難しい事じゃない。
強大な魔力を真っ向から受けないで、受け流す形を取れば苦しくないんだ。」
「へぇ、そうだったのか…」
「まぁ、俺は魔法が使えないから、そんな技術意味がないけどな。」
シグマは別に必要ないので、魔力を封印しています。
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