いや、我が妹ながら、やり過ぎだって…

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一人の女性が、お墓の前で手を合わせていた。 (兄様が亡くなって、五年の月日が経ちました。 私も兄様の後を追うことを考えましたが、兄様が許してくれないでしょうから、私も今日まで生きて来ました。) 月日が経って大人になった鬼神ネオン(22)は絶世の美女へとなっていた。 数多くの男達に求婚を求められていたが、全て断り、今日まで一人で生きてきたのだ。 (さて、そろそろ戻らないと…) そんな時だった。 ふと視線に気が付き、咄嗟に視線の方向にペンを投げた。 ペンは木を貫通し、その後ろに隠れている者に突き刺さった。 「ぐはっ♪」 そして現れたのは、金髪のイケメン(M神)だった。 「あなた、誰ですか?」 「多分、それはペンを投げる前に言う事だと思うよ。」 「あなた、誰ですか?」 「えっと、その…」 「ちなみに嘘を言ってもすぐに分かりますからね。」 「…神です。」 「…嘘は言ってないようですね。 その神様が、私になんの用ですか?」 「それは…」 「…まさか、兄様の事では? 神様なら、兄様の不自然な死に方を知っているでしょう? あの程度で兄様が死ぬはずないのですから…」
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