親の発明

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「って、納得出来るかぁ!」 「チッ…」 「なぁ!?舌打ちしやがった…。全く懲りてねぇ…」 俺は怒りをこらえて、話を続ける。 「それで、その後は何があったんだ?」 「そうだな、そのチーズバーガーを送ろうとスイッチを押した瞬間、装置が暴走し始めたんだ」 「うんうん、それで?」 「暴走をなんとか止めると、チーズバーガーがなくなっていたんだ。成功したと思い、真の部屋に行った。だか…」 「だか?」 「どこを探しても、チーズバーガーが見当たらないんだ。どこにいったかと調べるために台に付けた発信器を確認すると、この地球の何処にも無いんだ」 「うおぉ…」 親父の真剣な雰囲気に気持ち悪く、鳥肌がたった。 ……だって、親父らしくないからさぁ…。うーん、これが研究者っていうのか? だと、したら親父に合わなすぎだろ!! と、心の中でかなり失礼な事を思っていた。
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