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ボーリング大会当日。
かっこーんと小気味よい音が鳴り、下山田さんがまたストライクを取った。
ストライクを取ると嬉しそうに笑みを浮かべ可愛くガッツポーズを取りながら帰ってくる。
「すごいな裕子!こんな特技があるとはな!」
「たまたまだよ」
春日井さんの言葉に下山田さんが謙遜して答える。
だがたまたまで3連続ストライクは出ないだろう。
控えめなのは彼女の魅力のひとつだが、ここまですごいのを謙遜されると嫌味にさえ感じる。
笑顔で帰ってきた下山田さんが一瞬、俺の背後の方を見てはっとしたような表情を見せる。
何かあるのかなと振り返って俺もそちらを見るが特に何もない。
知り合いでもいたのであろうか?
勢いよく参加したのはいいが俺はボーリングが大の苦手だった。
7投してスコアは72。
実に情けないスコアだった。![image=433453943.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/433453943.jpg?width=800&format=jpg)
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