女川圭一郎が振り返る理由

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「はい。これはお土産です」 「え、いいですよ! そんな!」 「断られてもガブリエル君のストラップを他に欲しがる人もいないし。 無駄になっちゃうし受け取って」 「すいません。貰ってばっかりで……」 「彼氏の分も買ってきてあげたんだけど? お揃いでつける?」 「え、いや……彼氏なんていませんから! そんな2つも買ってきて頂いて……」 「え、そうなの? じゃあ俺がつけようかな。 それじゃあね」 貰っていいべきかどうか戸惑っている下山田さんにさっさとそう告げ、俺はスーパーを出た。 若干、いや非常に強引ではあったが収穫ありだ。 下山田さんに彼氏はいない! 俺は家に帰り、にたにたと気味の悪い笑みを浮かべながらガブリエル君カニバージョンのストラップを携帯に取り付けた。 これで下山田さんとお揃いである。
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