女川圭一郎が振り返る理由

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俺は地元就職ではあったが実家を出て一人暮らしをしていることや、出張であちこち行っていることなどの近況を話した。 下山田さんのことはさすがに話さなかったが。 時田もこの街に来てまだ数ヶ月ということだったので次の休日に市内を案内する約束をした。 俺は部屋で時田とのデートプランを考えている最中、ふと下山田さんのことを考え始めた。 時田と再会できたことはうれしかった。 しかし俺はつい数時間前まで下山田さんのことを想い、胸を焦がしていた。 一体俺はどうしたいのだ。 そう自問するか答えは出てこない。
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