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コンパ当日。
目の前の女たちの前にはウーロン茶が並んでいる。
いや、一人くらいジャスミンティーもいたかもしれないが今はそんなことはどうだっていい。
もう、この時点で席を立つべきだったのかも知れない。
女四人、男四人の計八人。
男連中は意気揚々とアルコールを手に取り、女たちはウーロン茶を持ち、乾杯となった。
乾杯のあと、女たちはなにやら女同士で会話を始めだす。
これはもう、最低の展開である。
バイト先の嫌味な女の話とか必修科目のレポート提出日だとか、たまに出てくる「ケンジ君」という単語とか、俺たちには全く皆目見当つかない会話で女たちは盛り上がる。
とはいえ、女たちはこちらを全く無視しているわけではなく、会話をすれば返事は返ってくる。
杉浦は死を恐れない男なのか果敢にも必須科目がなんなのかとかバイト先はどこなのかなどと切り込んでいく。
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