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春日井さんはだいたい2日に1回は甲斐甲斐しく世話を焼きに来てくれた。
不便ではあったが自分で買い物くらい行けるし、そこまでしてもらわなくても大丈夫だったのだが、春日井さんと一緒に下山田さんが来てくれるのではと淡い期待を抱いていた俺は好意に甘えていた。
しかし現実は甘くなく、やって来るのは決まって春日井さん1人であった。
だからと言ってよく自意識過剰と言われる俺でも、さすがに春日井さんが自分に気があるのではとは思わない。
彼女は常に俺をだらしのない男、かっこ悪い男と言葉でも態度でも表していた。
それは骨折をしてからでも同じだ。というより家に来るようになり増長した。
自分のことをイケメンとは思ってはいないが、いつもだらしないだのカッコ悪いだのと言われ続けるとさすがに気も滅入る。
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