下山田裕子の躁鬱の理由

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風呂上りに脱衣所でパジャマに着替える際、鏡に映る自分の体を見つめる。 胸部の皮下脂肪が圧倒的に不足した体は高校二年生としてはいささか問題がある。 腰とおしりの境目も曖昧なボディラインもある意味悩ましい。 悩むのは男性ではなく、自分自身なんだが。 しかし下山田は落胆しない。 なぜならば彼女にはそれらに対する秘策があったからだ。 髪を乾かすのももどかしいくらい大慌てでドライヤーを当て、半乾きのまま急いで下山田は自室に戻る。
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