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ドアが開き懐かしい友人が現れた。
倉持は俺の顔を見るとぱっと笑顔を見せたが、その背後に時田がいることに気付くとその笑顔をすぐに引っ込めた。
「久しぶり……」
「よお、大学卒業以来だな」
俺と倉持の久々の再開はどうしようもなく気まずい空気が漂うものとなったが、これはまぁ想定していた通りだから仕方ない。
ただ倉持の後ろから「誰が来たの?」と女性が出てきたのは想定外のことであったが。
いや、想定していなかったわけではない。
むしろ俺はそれを期待していたのではないか?
女性が出てきた瞬間の時田の顔を盗み見るほど俺は悪趣味ではない。
だけど時田が隠れる俺の背中にはひしひしと悲壮感溢れる気配を感じ取ることが出来た。
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