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泣き止んだ時田との帰路はこれ以上ないくらい気まずいものとなった。
俺は「女川君絶対無理」発言は聞こえてなかった振りをするという暴挙に出て、明るく振る舞った。
あの発言だって自分がどれだけ彼氏が好きかという尺度に俺を使ったに過ぎない。
それに大学時代の俺が無理であっても社会人になった俺が無理なわけではない。
時田の言った「私たちも付き合って1ヶ月くらい」という方の言葉にすがりついた。
とはいえ新幹線での俺たちの雰囲気は付き合って1ヶ月目のカップルというよりは別れ話最中のカップルといった感じではあったのだが。
さすがの俺でもあの時の時田の発言を言質にとって交際の既成事実を訴えることははばかられた。
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