貴志晃将が夏目宏市を意外と気に入った理由

2/13
前へ
/364ページ
次へ
「紹介するね。この人は私のバイト先の先輩で、大学生の貴志晃将さん」 下山田さんは初対面の二人に俺を紹介してくれる。 「こちらはクラスメイトの一ノ瀬さんに夏目くん。我がバーベキュー部の新入部員!」 「はじめまして」 紹介された一ノ瀬さんという女の子はやや性格がきつそうな顔立ちではあるが、十分に美人と呼べるレベルであった。 一方の夏目くんという男の子は顔にかかっている髪も手伝ってか暗い印象を受ける。 紹介されても軽く会釈をするだけで声を出さないはおろか目も合わさない。 むしろ若干敵意を感じさせる気配だ。 社交性に欠けた奴なのだろう。
/364ページ

最初のコメントを投稿しよう!

128人が本棚に入れています
本棚に追加