貴志晃将が夏目宏市を意外と気に入った理由

6/13
前へ
/364ページ
次へ
バーベキューをする河原というのは恐らくどこの河原でもいいというわけではないのだと俺は思っている。 何故なら大概自分達がバーベキューをしている河原には先人がバーベキューをした形跡が残っているからだ。 今回俺たちがやって来た河原も例外ではなく、近くには誰かが燃やしていった炭の残骸が見られる。 またこの残骸が意外に役がたつ。 バーベキューで男がまずやることは炭をおこすことだ。 新品の炭というのは不思議なくらいに火がつかないものである。 新聞などを丸めて火をつけて炭の下に入れてみても勢いよく新聞だけが燃えて炭に火が移っていないというのはもはやバーベキューの風物詩と言って差し支えないだろう。
/364ページ

最初のコメントを投稿しよう!

128人が本棚に入れています
本棚に追加