貴志晃将が夏目宏市を意外と気に入った理由

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「相変わらず人使いが荒い女だ……」 「あ、あの。僕が行って来ます」 夏目は俺の苛立ちを察知したのか険悪な空気になる前にさっとバケツを取って河原へ走っていく。 暗くて鈍そうな奴に見えたが意外にフットワークの軽い奴なのだろうか? 火がおこり、鉄板が熱せられると切った野菜や肉を夏目が乗せていく。 女子たちは皿を配り、焼肉のたれを皿に入れていく。 いつも思うのだがバーベキューの紙皿は深さがないから焼肉のたれが安定しない。 こぼれるのではないかと冷や冷やしながら皿を配らなくてはならない。 次は深い皿を買おうと思いながらついつい毎回浅い皿を買ってしまう。
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