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下山田さんからの返信に俺は飛び上がるくらいに喜んだ。
いつもと変わらぬ携帯電話だが下山田さんからのメールを表示する携帯電話はなにやら可憐な雰囲気さえ漂わせている。
しかも質問付き。
これはあと一回は返信しても構わないという免罪符だ。
慌てて返信を打ち、送信ボタンを押す直前に俺は思いとどまった。
こんなに慌てて返信してはまるで携帯の前で正座して今か遅しと待ち構えていたと思われる。
……まぁ実際そうなのだが。
飢えた獣のように飛びついてはせっかく近づいてきたチャンスが逃げてしまう。
ここは落ち着いかねばならない。
だいたい自分の書いたメールの内容も改めて読み返してみるとひどいものである。
下山田さんはどこの高校に行っているのかとか、髪留めをころころと替えるお洒落が素敵だとか、ガブリエル君以外はどんな漫画が好きなのかとか必死の質問攻めのような内容だ。
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