女川圭一郎のモテ期?の理由

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勝手な勘違いをして脈ありと信じ込んでしまう。 恋愛関係の芽が出ると信じ続けて、蒔いた種子に水をやり続ける。 それはまるで3年も昔に蒔いた種子に毎日欠かさず水をやり続けていることを誇らしげに語る人のように滑稽である。 誰もがその種子はとっくに腐っていると思いながら、男が哀れで伝えられない。 『愛は花、君はその種子』なんて歌があるが種子は水ばかりやれば腐る。 恋愛に関しては努力を怠らなければ必ず成功する、というものではないのだ。 時田の一件を体験したばかりの俺はそのようにして辛うじて冷静を保つことに成功した。
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