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照れ臭そうにしながらショートパンツの裾を指で引っ張る下山田さん。
「その……太い脚、見えちゃってるし……」
「わざわざ今日のために買ってきてくれたの!?」
「ダサい服だと女川さん一緒に歩いてて、恥ずかしいかなぁって」
早くも俺の大人ぶった態度の仮面は剥がれかかっていた。
「ありがとう。わざわざ。その……とてもよく似合ってるよ」
俺の言葉にぱあっと表情を明るくする下山田さん。
脳みそが沸騰寸前になりながら俺は映画館へと向かった。
こりゃもう、手くらい繋いだっていいのでは!?と脳内では激しくサインを出していたが、ギリギリの理性がそれを押し止めた。
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