夏目宏市に専属絵師がついた理由

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実物の方一ノ瀬さんも日に日にクラスでの立場がよくなり、いじめていたギャル集団もへこたれない彼女をいじめるのに飽きたのか、手を出してくることはなくなった。 一ノ瀬さんはたまに僕と目が合うと感謝したように微笑んでくれる。 僕がしたことと言えば一ノ瀬さんとバーベキューに行ったくらいであまり役には立っていない。 そんなとき僕は気まずさもあって大抵視線をパッと反らしてしまう。 相変わらずな僕の日常ではあるがエブリスタでの創作活動は快調だった。 奇妙な三角関係が受けたのか常連さんはもちろん、評判を聞いたらしい新規の読者も増えた。 一ノ瀬さんを絡めるように提案してくれたYOUさんのおかげだ。 もちろんそのYOUさんも毎回更新を読んでくれていた。
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