貴志晃将が動き出した理由

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男という生き物は馬鹿なのか、それとも俺が特異個体で馬鹿なのか、春日井さんが俺に気があるのではないかと考え出すと次第に俺も春日井さんを意識し始めていた。 もちろん下山田さんが好きな気持ちは変わらないが、春日井さんと会話をすると妙にどきどきと気持ちが高ぶる。 「貴志さん、牛乳の賞味期限長い方を前に置いたでしょ? 店長に指摘されたよ。 病み上がりだからといってしっかりしてよね~  まあ私が直しておいたけど」 来た! ツンデレ来た! 「何? 何か言った?」 「い、いや……ありがとう」 「?」 訝しげに首をかしげて去っていく後ろ姿にも思わずかわいさを感じてしまう。
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