夏目宏市が陰鬱で悲観的な50の理由

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だから僕は沢山の輪の中には入りたくない。 どこのグループにも付かず離れずの距離感を保つ。 どうしても人と関わらなければならないなら2人がいい。 2人なら徒党は絶対に生まれないのだから。 昼休みが終わり、午後のクラスが始まる。 食後は誰でも眠くなる。 クラスの何人かは机に突っ伏して寝てしまっていた。 ちらりと下山田さんを見るが当然彼女は寝ていない。 真剣に黒板を写している。 凛とした横顔がとても魅力的だった。 生まれてこの方恋などをしたことがない僕の初恋の人、それが下山田裕子さんだ。
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