夏目宏市がイカを嫌いになった理由

10/10
前へ
/364ページ
次へ
ほうれん草とにんじんを袋に入れていると春日井さんと下山田さんの話す声が背後から聞こえる。 例え同級生だってお客様を呼び捨てにして呼んではいけないと下山田さんは春日井さんに注意をしている。 親しき仲にも礼儀あり。 やっぱり下山田さんは素敵だ。 僕の視線に気付いた下山田さんは春日井さんに説教していた手前、小さく手を振って挨拶してくる。 僕も小さく手を振って店を出た。 一世一代の賭け、生涯唯一の恋と決め、僕は下山田裕子さんと付き合うための作戦を立てることを決めた。 天変地異なんて知ったことか!!
/364ページ

最初のコメントを投稿しよう!

128人が本棚に入れています
本棚に追加