下山田裕子がモテ期到来に気づかない理由

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確かに貴志は下山田に話しかける時、顔が近すぎる。 特に知りたくもない映画情報もやたら教えてくる。 あまり興味がない旨をそれとなく伝えているが、何を勘違いしたか 「まだ観てないなら是非観た方がいい」 とか 「あの作品を観ないなんて人生を損している」 とかまくしたてる。 映画なんて好き好きだと思うし、下山田は映画よりテレビドラマの方がまだ好きだ。 そう言うと 「テレビドラマなんて安っぽい映像だしありきたりな商業主義の内容だ」 と馬鹿にする。 映画がどれ程芸術性に優れているのかは知ったことではないが、自分が楽しく見ているものを馬鹿にされていい気はしない。
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