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夏目君が恋をしている?
そんなことがあるのだろうか?
下山田は内心驚いた。
春日井のこういった事に関する勘は非常に鋭い。
ただし自分以外の人間についてだけだが。
それにしてもいつも大人しく、口数少なく、本ばかり読んでいる夏目がどのタイミングで恋をしたのか気になった。
そもそも他人と会話をしないのに恋をするなんてことは不可能ではないか?
そう考えて、下山田ははっと思い至った。
「夏目君、朝くらいおはようとか挨拶したらどうなの?」
クラスの委員の一ノ瀬さんがわざわざ夏目の席まで言って文句を言っている。
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