下山田裕子がモテ期到来に気づかない理由

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「お帰りなさい」 下山田は常連客のサラリーマンに挨拶をし、レジを打ち始める。 サラリーマンの名前は女川圭一郎。 下山田が勧誘してポイントカードを作ってもらう時に名前を知った。 女川さんは本や映画が好きなようなので貴志さんや夏目君と話が合うのではないかと下山田は思っている。 「588円です」 女川が財布を取り出し、会計をしようとしたとき、突如サラリーマンの携帯が鳴る。 女川は慌てて携帯を取り出すと着信画面を見てさっと携帯をポケットにしまう。 「あっ!」 思わず下山田は声を上げてしまう。 女川の携帯には下山田の好きなアニメのキャラの九州限定版のストラップが着いていたのだった。
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