scene 1

14/24
前へ
/24ページ
次へ
ヤッベ、これガチでやべぇ。 王道転校生のような総受けタイプじゃないけど、これはこの学園に嵐を巻き起こすかもしんねぇ。 だって、抱かれたいランク1位の生徒会長よりも美形度も気品も上品さも色気も男前度も、もう何もかもが上なんだもの~! 「あ~、えっと、東堂怜緒くんだよね?オレは同室者の今脇透陽。担任に言われて迎えに来たんだ。」 とりあえず声をかけてみた。 「あぁ、ありがとう。今脇くん。」 うわっ。すんげぇエロボイス。 少し低めの耳障りのいい蠱惑的な音が耳の中に入ってくる。 腰にクる声ってこういう声か~!! 耳元で甘く囁かれたら、タチでも堕ちるかも…。 それにこの澄んだ漆黒の瞳に自分の姿が写ってると思ったら、ゾクッとくる。 現に興奮なのか欲情なのか、背筋がゾクゾクしてる。 マジでやべぇ。 「ははっ。これから卒業まで同室なんだから、透陽でいいよ?仲良くしようぜ。」 返事を聞く限り常識あるタイプみたいだし、このままだと何かに流されてしまいそうだったから、軽い笑いで誤魔化してみた。 「ん。よろしくな。俺も怜緒でいいし。」 少しだけ口の端を上げるだけの笑みを見せた怜緒に 「りょーかい。んじゃ、先に職員室行こ~」 先に立って案内を始めた。  
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

95人が本棚に入れています
本棚に追加