scene 1

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    裕太はクラスが違うから、敬志と2人タラタラと歩きながら庭園へ歩いていると、熱い視線を投げ掛けられる。主にチワワ達から。 オレは小説の主人公のように無自覚じゃないから、自分の容姿は自覚している。ネコの子たちにウケる容姿だ。 去年の文化祭でのランキングで抱かれたいランク3位だったし。(ちなみにその後の総選挙で生徒会会計に選出されたけど拒否した。) チャラ男じゃないけど金髪だし、制服を着崩してアクセをチャラチャラ付けてるし。 訳有り感満載だけど親衛隊もある。 でもオレはノーマルで通してるから、直接抱いてくれと言われても断ってる。親衛隊以外からは抱いて~とも叫ばれるし、告白もされるけど。 ていうか、そんなチワワちゃんたちも可愛いんだけどさ、オレに言うんじゃなくて、他の人に言って萌えを提供してくれっつぅの。あー、それ見てによによしたい! でもまぁ、親衛隊に関してはオレはちゃんと交流してオレの考えとかを理解してもらってるし、他でも隊長たちの尽力のおかげで穏健派として他の生徒たちに認識されてるのは助かってる。じゃないと、友人もおちおち作れないし、親衛隊の子たちも親衛隊ってだけで拒絶されるのは可哀想だから。 それにオレは親衛隊入りに審査を設けてるから親衛隊に入ってない奴のほうが過激で厄介だ。ブラックリスト入りが何人かいて親衛隊に見張ってもらったりもしてる。 うん。オレの親衛隊って結構規格外かもね。イロイロと。 ま、オレが表でつるむのは親衛隊以外では敬志と裕太の2人くらいだしなぁ。ブラックリストを警戒して他の人間には当たり障りなくだし。腐男子ていうことも基本隠してるんだよね。 イロイロと不都合も事情有りも訳ありも多いからさ。  
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