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刺青、彫り物、タトゥー・・等々、呼び名は様々だが、結局のところは、みな同じ入れ墨である。
刺青師、彫師と呼び名は違えど、する事は同じだ。
お客が選んだ下絵を、背中や肩といったキャンパスに、一生消えない(肌絵)を描くのである。
それはそれは、神経の使う仕事なのだ。
俺が、一番最初に、入れ墨なるものを彫ったのは、中学一年生だった。
南行徳の中学の、兄弟分の大栗と云う奴と、お揃いで、左肩に(命)の一文字を彫りあったのが始まりだった・・・
俺は、小学生の頃に、絵画で、千葉県で一番の(教育委員会賞)を貰った。
まあ、手先は器用だったと云う事か・・
ガキの頃は、家で漫画を書いたりしていた。
そして、絵に対しての興味はそのままに成長して、シャブ中になった。
シャブ中は、必ず何かに集中するもので、俺はセックスか絵を書いた。
そんな時だ、知人が、電化製品のコイルを使い、自家製刺青マシーンを作ったのだ。
俺は、それを真似て、自分でも似たようなマシーンを作った。
それが、俺の刺青師への一歩だったのだ。
中学を卒業後、はじめて彫ったのは、つまらない、般若の面だった。
今見ると、ただのイタズラ書きにしか見えない。
しかし、後悔はしてなかった。
いくら下手でも、自分の作品なのだ。
これからが勉強!
しかし、俺は誰の弟子にもならなかったのだ。
全て独学で学んだ。
試行錯誤を繰り返し、現在に至るが、道のりは長かった。
初めは、タダで彫っていたが、上達するにつれ、みなが5000円くれ、8000円くれして、やっとお金が貰えるようになったのだ。
まずは、般若だ。
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