砂の城

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「待ってよ」 パシッと真由の腕を捕らえ、立ち上がる。 強く引き寄せて、胸に閉じ込めた。 「……行くなよ」 真由から香る甘い香りを吸い込みながら肩に顔を埋める。 「からかってゴメン。 好きだよ。真由」 掠れた声で告げると 「一樹?」 真由は戸惑ったように俺の名前を呼んで、その細い腕を俺の背中に回した。 .
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