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昼休み 三階のもう誰も使わなくなった古い資料室 そこが俺のお気に入りの場所だ 面白い記事がたくさんあるし、誰も来ない………はずだったのだが 「ごはん美味しいな♪」 俺のとなりには彼女がいた 「なんでいる?」 「だって正ちゃんと食べたいから」 「帰れ」 「やだ」 なかなかいうことを聞かず、飯だけが減っていく なぜこいつはここまで俺に執着してるのだろう 他にいい男なんていくらでもいるのに そういえば、あいつが俺や雄也以外の男としゃべってるところをみたことがない 「ねぇ、正ちゃんってばねぇ!」 結構考え込んでいたためか、彼女の声にきずかなかった 「あぁ、なんだ?」 「私には正ちゃんしかいないの、だから………」 おれは迫ってくる彼女をとめる 「なんで俺なんだ…他にもいるだろう?お前は案外カワイイし、モテるだろ、だから俺なんかじゃなくて他の男にしろよ、な?」 「私は………」 そこまでいいかけ、彼女は走り去ってしまった 「これでいいんだ…これで……」 俺は弁当をかたずけ、教室に戻った
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