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「これが僕の『力』……」
僕がそう呟くと、メグミさんはどこからか取り出したファイルを見ながら口を開いた。
「資料によりますとあなたは自分の名前に『龍』という字があるという安直な理由でドラゴンという存在に興味を持っているとあります」
今、サラッと酷いことを言われた気がしたけどそれは本当だ。
モンスターを育てるRPGではドラゴン系のモンスターを優先的に育てるし、この外見ドラゴンのロボットが現れた時だって「恐い」とは思わずに「カッコいい」と思ったくらいだ。
「……更に資料を調べますと、小学一年生の時に『将来の夢』というテーマの作文で『某人型兵器Gのパイロットになる』と書いた記録がありましたので、ドラゴン型の機動兵器を用意しまし……」
「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」
メグミさんの言葉を遮って思わず叫ぶ僕。
確かに! 確かに僕は小学生の頃にそんな作文を書いたよ!
でもそれを発表したせいで僕はクラス中に馬鹿にされていじめられたんだよ!?
何でこの人、こんな無表情で人の黒歴史を淡々と暴露できるの!?
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