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「私達は主……あなた達が神と呼ぶ存在と共に世界の理を守ることを仕事しています。死者の魂を転生の輪に送ることも、その仕事の内の一つです」
そこまで言うとメグミさんは、夜空に浮かぶ惑星の一つを指差した。
「この星の一つ一つが人々が暮らす世界。そしてあの世界、『テリオン』は今、滅亡の危機に瀕しています」
「滅亡の危機? 一体何が起きるんですか?」
「テリオンに生きる人同士の戦争です。マンガや小説でありませんか? 長く続いた戦争の末に、正気を失った国の指導者が凶悪な兵器を使い、敵どころか世界全体を滅ぼしてしまったという話を」
いきなりよく分かりすぎる例えを出して説明してくれるメグミさん。
うん。確かにマンガや小説だとそういう設定ってよくあるよね。
「ですから龍也さん。私はあなたにこのテリオンの危機を救ってほしいとお願いしているのです」
はい? 今凄いこと言ったよ、この人。
「ど、どういう事ですか?」
「要するにマンガやゲームによく見られる、世界の危機を救うべく異世界から現れる勇者の役をやってほしいというわけです」
またしてもよく分かりすぎる説明ありがとうございます。
というかメグミさんがマンガやゲームと言うと違和感がありすぎるんだけど。
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