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「大丈夫です。引き受けてくれた場合、あなたに相応しい『力』をいくつか差し上げます。差し上げた力を上手く使えば世界を救うのはそれほど難しくありません」
僕に相応しい力? というか引き受けるのは決定なんですか、メグミさん?
「その一つがこれです」
パチン。
メグミさんが指を鳴らしすと、地面から無数の機械や鉄板が浮かび上がってきた。機械や鉄板はひとりでに組み上がっていき、一つの塊になると僕に巨大な影を落とす。
四本の角を生やしたワニのような頭部。
山のように巨大な胴体に、その巨体を支える強靱な四肢。
背中に備わったコウモリの翼。
全身を覆う漆黒の鱗。
「……ドラゴン?」
機械や鉄板が組み上がってできたのは、ファンタジーですでにお馴染みのモンスター、ドラゴンだった。
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