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リューヤ「まーまー、そんなに睨むなって。」
グルルルルル…
リューヤはなだめる様に言ったが、当のリオレウスは今だにリューヤを警戒し、その鋭い眼光で睨んでいる。
ゴソゴソ…
リューヤ(確かまだ使ってないのが……あった!)
リューヤはアイテムポーチから先程のクエストで使わなかった回復薬グレートを取り出すと、慣れた手つきで一緒に取り出した布に染み込ませる。
リューヤ「…これでよしっと。ちょっと痛いかもしれないけど、我慢しろよ。」
リューヤは回復薬を染み込ませた布を、リオレウスの腹部のキズにそっと当てた。
グウッ!
リオレウスは痛かったのか、声を上げたが、ほとんど動かない。
リューヤ「相当重傷だったみたいだな。」
リューヤは軽く笑いながら言った。
グルル…………
リオレウスはリューヤの表情から、敵意が無い事を感じたのか、リューヤを睨むのを止め、大人しくキズの手当てを受けた。
リューヤ「……お前……お腹空いてないか?」
……………
リューヤ「ははっ、やっぱリオレウスに人間の言葉が分かる訳………」
…………ガウ
リューヤ「え…?」
リューヤは驚きの表情を隠せなかった。
リオレウスはリューヤの方を見て頷き、更に鳴き声で返事もしたのだから。
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