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ガサッ、ガサッ
リューヤ(確かに音がしたよな……)
リューヤは音の主を探す為、森の中に足を踏み入れた。
が、音の主を見つけるまでそんなに時間は掛からなかった。
リューヤ(……嘘だろ……? 何でこいつが……?)
リューヤの目の前には、横たわっている白銀の飛竜―リオレウス希少種がいた。
どうやらまだ子供の様で、体長は一般的なドスシャギィと殆ど変わらない。
…! グルルルルル…
リオレウスはリューヤに気付き、唸り声を上げる。
が、その唸り声には力が無い。
リューヤ(こいつ……傷だらけじゃないか…)
その白銀の身体は、付着した血によって光沢を失っており、至る所に傷を負っている。
リューヤ(……どうしたものか……)
グルルルルル……
リオレウスはリューヤを睨みながら唸る。
リューヤ「……仕方ねーな……」
リューヤはそう呟くと、リオレウスに歩み寄った。
グルルルルル…
リオレウスは唸り続けるが、動く気配が無い。
恐らく全身の傷の為に動けないのだろう。
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