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柏木先輩はキーホルダーを離さないまま、むくりと顔を上げた。
パチリと先輩と目があった。
心臓が壊れそう。
「あ、え、あの…」
ぐるぐるぐるぐる
頭の中にいろんな感情がぐちゃぐちゃになって、何も言葉が出てこない。
先輩はキーホルダーからするりと手を離した。そして、大きな伸びをした。
先輩はいつ目が覚めたんだろう?
私の頭の中はそのことばかり巡っていた。
先輩はそんな私をよそに自分のカバンの中から何かを探している。
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