天と地による方程式

やつは雨の日にやって来た。

「お前のいうゲロ野郎は俺のことじゃないってこと」

はい、ここでウィンク。

「キモッ！」

はい、いただきました。
大丈夫です。慣れてます。

「えーと、私から簡単にいうと４月２０日に本来、アンタ、雨宮亮太は死んでるはずなんだよ」

……え、どういう意味ですか。

「４月２０日はアンタの命日だったのさ」

「でも、俺生きてるじゃないか」

「そう、私のミスのせいでね」

ヤバいです。この人、どうやら自分を神だと思っているようです。

「信じてないわね」

「当たり前だろ、二人とも信じられるか」

「……ワタシもですか」

はい、あなたもです、自称悪魔さん。
て、涙目にならないで悪魔さん。

どうしよう、なんか、めっちゃ悪い奴になってませんか、俺。

えーと、そだ！

「証拠見せてくれよ、天界と地獄界から来たって証拠を」

なんか、推理ものの犯人みたいなセリフだな。