やつは雨の日にやって来た。

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「……以上ですか」 「くっ!」 すごい、この悪魔さん結局全部とめましたよ。 「くけけけけ! やっぱ銃じゃ遅いな」 えっ。 あ、天使さん、道ばたの小石拾って…… まさか、投げる気…… 「やっぱ、素手じゃない……」 ドゴン!!!! 「とね!!」 俺の顔の横の壁がめり込んで、崩れる。 とね、じゃないよ。 こいつ、ほんとに天使なんだ。 これは夢じゃない……よね。 「あれ、ちょっとずれちゃったかな」 さすがに、あれは悪魔さんでも無理だったか。早すぎ、気がついたら壁崩れてるし。 「……さすがに素手ではとれません」 見えてたの。 「……では、ワタシが唯一地獄界から持ってきた、転生具、でも使います」 ん。 「転生具、使うのね」 転生具ってのは何だろう。 「……転生具、風刃」 悪魔さんの手にどす黒い鞘が現れた、 あれが転生具…… 実際に出てきたところをみてしまった……手品のようにパッと現れるのでなく、ゆっくり現れた。 ただ、転生具……鞘だけじゃないか。
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