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「うー…頭から何かが飛び出しそうなくらい痛がったぞ!アホ芋め……」
口を尖らせブツブツ言う太子.
先程も言ったが,僕は悪くない.
「しつこい人は嫌われますよ,太子
………もう嫌われてるけど」
小さな声でボソッと呟いたのだが……
「ほざきやがれ!
(うわ,どんだけ地獄耳なんだこの人!!)
私は摂政だぞ!お前とは違い毎日モテ期なんじゃい!」
どうやら聞こえたらしい.
全く,なんて都合が良い耳だ.
「ハイハイそうですねー」
と軽く答えれば
ふと妙なことに気付いた.
何故,僕は太子と頭突きしたんだろう…?
よく考えば,身体がやけに重く
歌声は真上から聞こえた気が…
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