【高校】…2

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あわあわしているのは さくら1人だけ 楓は自分のペース カップがどこにあるか 作業員用のインスタントコーヒーはどこにしまってあるのかを確認している 顔を傾ける度に 重力に従って流れる前髪 それと同時にはっきりと目が見えた 細めな綺麗な目 今日、初めて彼を見た時の感情が再び込み上げてくる やっぱり氷田くんって かっこいいんだな なんて物思いにふけっていると いつのまにかコーヒーができあがっていた さくら 『え…!』 突然の声に楓はカップを持つ手を止めた。 楓 『…。』 何?という目線だけさくらの方に向ける。 さくら 『なんにも入れないの??お砂糖も、ミルクも…!』 その言葉を聞いて カップを口まで近づけ 一口飲んでみせた 楓 『そんなことか。』 流し台に腰をかけている楓の横顔。口もとが笑っている様に見えた。 さくら 『あたしも、死ぬまでにブラックで挑戦してみたいんだよね。』 数秒さくらの顔を見てから 楓がカップをさくらの方に向ける 楓 『今挑戦してみたら??』 なんとも言えない好奇心が込み上げてくる ブラック、ちょっと飲んでみたいな あと やっぱり 近くに行ってみたい
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